赤兎山は、福井県大野市・勝山市と石川県にまたがる標高1,628mの山であり、白山国立公園に位置しています。兎のような丸みを持った、なだらかな山容が山名の由来です。
山頂や、避難小屋の先にある展望スポットからは、雄大な白山の姿を目の前に望むことができ、さらに、山頂から避難小屋に向かう道中では、まるでアルプスのような風景を楽しめます。
また、山頂東側の赤兎平には、福井県内で唯一の高層湿原である赤池があり、シーズンの7月頃にはニッコウキスゲなどの高山植物の美しい花畑が広がります。
コースは複数ありますが、ここでは、最も人気があり、山頂まで最短で登れる小原峠コースを掲載します。
駐車場までの道のり

林道に入る前に立ち寄れるトイレが、国道157号線沿いにあります。

福井方面から向かう場合、「赤兎山 大長山 登山口」の看板がある道へ右折します。

林道に入ってすぐの小原集落には、「小原星の駅」という施設があり、トイレが使用可能です。



林道の途中には料金所があります。通行料は、1人あたり500円(小学生以下100円)となっています。なお、ゲート開放時間を過ぎると、施錠により通行止めとなるため、注意が必要です。
駐車場

30分ほど林道を走ると、登山口の駐車場に到着します。手前の広い駐車場には、約70台駐車可能です。

駐車場には、仮設トイレが設置されています。

広い駐車場から、奥に進みます。

100mほど進んだところに、約15台停められる駐車場もあります。
コースマップ

小原峠コース
基本情報
目的地(標高) | 駐車場(標高) | 駐車場からのコースタイム(高低差) |
---|---|---|
赤兎山(1,628m) | 登山口 約85台(1,150m) | 約1時間30分(478m) |
トイレ | 危険箇所 | 目的地のアンテナ(NTTドコモ) |
---|---|---|
駐車場(仮設)、避難小屋(男女別)※山頂から約20分先 | 特になし | 2/4 |
登山者は、比較的多い山となっています(他のコースから登る人もいます)
赤兎山は山岳地帯に属するため、里山(低山)における通常の装備に加え、天気予報が晴れであってもレインウェア(防水ジャンパーなど)があると安心です。
コース・景色

駐車場のすぐ近くに、小原峠コースの登山口があります。

なだらかな登山道でスタートします。

しばらくすると、美しいブナの森が広がります。

さらに進むと、渓流の音が聞こえてきます。





水の上を歩いたり、渓流沿いを進んだりする登山道がしばらく続きます。渡渉も3回あります。

渓流から遠ざかってしばらくすると、小原峠に到着です。

左手に進む登山道は、大長山(おおちょうさん)へ至ります。



小原峠から大長山までは、約1時間30分のコースタイムとなっており、大長山の山頂からは、白山や別山の素晴らしい展望が広がります。(2018年10月撮影)

赤兎山の山頂へは、小原峠を右手に進みます。

小原峠から山頂までは、急登となっているところもあります。

しばらく進むと、少しずつ視界が開けてきます。


北側方面に大長山、北東方面には白山が見えてきます。


大船分岐に到着します。右手には、大船山を経て、経ヶ岳に至る登山道があります。

赤兎山の山頂へは、大船分岐を左手に進みます。

低木が多くなり、より視界が広がってきます。

丸みを帯びた赤兎山が目の前です。

山頂に到着です。
山頂の景色

赤兎の山頂には、山頂を示す柱型の看板があります。
ベンチなどの座る場所はないため、休憩する予定の場合、レジャーシートがあると便利です。

三角点が中央付近に設置されています。





山頂からは、北東方面に白山や別山のほか、南西方面に経ヶ岳、西側方面には浄法寺山、大日山、街並みなども望むことができます。


山の名前が記載された展望図が設置されています。

健脚向きである鳩ヶ湯コースの登山口へ至る道もあります。

時間に余裕があれば、20分ほどで着く避難小屋まで足を延ばすことをおすすめします。山頂の看板に、杉峠と示されている方向です。

木道をしばらく進みます。






赤兎山の山頂から避難小屋に向かう道中では、まるでアルプスのような風景が広がります。まさに福井県内で有数の絶景です。

見晴らしが良ければ、御嶽山を見ることもできます。

途中、振り返ると、赤兎山の山容をしっかりと捉えられます。


避難小屋の手前の赤兎平には、福井県内で唯一の高層湿原である赤池が広がります。


赤池の周辺では、シーズンの7月頃に、ニッコウキスゲなどの高山植物の美しい花畑を楽しむことができます。(2015年7月撮影)



さらに進むと、避難小屋があり、中には男女別のトイレもあります。

避難小屋の奥に続く道を5分ほど進むと、白山や別山を望む展望スポットがあります。

展望スポットへ向かう途中、休憩できるスペースもあります。

展望スポットに到着です。



絶景の展望スポットからは、遮るものが何もない白山や別山の姿を、目の前に望むことができます。

展望スポットの先には、裏赤兎山を経て、杉峠へ至る登山道が続いています。
最後に
ごみは持ち帰るなどのマナーを守り、安全に気を付けて登山を楽しみましょう。
山の最新の情報は、登山の投稿サイトなどで直前に確認しておくと安心です。