能郷白山は、福井県と岐阜県にまたがる越美山地の最高峰で標高は1,617mとなっており、山頂からは360度の眺望を楽しむことができます。泰澄が白山の山頂からこの山を眺め、分祠を祀るため開山したと伝えられています。
また、深田久弥氏は、能郷白山と荒島岳のどちらを百名山にするのか悩み、荒島岳を選んだというエピソードもあります。能郷白山は、深田久弥氏のファン組織によって選定された日本二百名山の一つとなっています。
基本情報
目的地(標高) | 駐車場(標高) | 駐車場からのコースタイム(高低差) |
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能郷白山(1,617m) | 温見峠 約20台(1,019m) | 約2時間(598m) |
トイレ | 危険箇所 | 目的地のアンテナ(NTTドコモ) |
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温見峠(仮設) | 特になし | 山頂0/4、奥の院2/4 |
登山者は、比較的多い山となっています(岐阜県側から登る人もいます)
能郷白山は山岳地帯に属するため、里山(低山)における通常の装備に加え、天気予報が晴れであってもレインウェア(防水ジャンパーなど)があると安心です。
また、登山道には、はしごやロープが多くあるため、グローブ(軍手など)があると登りやすくなります。
駐車場までの道のり
登山口となる温見峠までは、約40km続く国道157号線を通って向かう必要がありますが、大野市の市街地からでも約1時間かかる上、途中は1.5車線の区間が約10km続きます。すれ違いの難しい場所もあるため、状況に応じて、細い道をバックする運転技術が必要です。
国道157号線には、コンビニなどの休憩できる店舗はありません。トイレを使用できる唯一の公共施設が、「真名川ダム管理事務所」となります。
駐車場
温見峠の路肩に、駐車スペースがあります。
温見峠には、仮設トイレがあります。使用したら、清掃協力金を横のボックスに入れましょう。
温見峠は福井県と岐阜県の県境となっているため、標識や石碑があります。
コースマップ
山頂までのコース・景色
温見峠にある階段から、登山スタートです。
道路の反対側には、延命地蔵が見えます。
序盤は、気持ちの良いブナ林の中を進みます。
徐々に勾配がきつくなり、はしごやロープが現れます。はしごは全部で8つあります。なお、この辺りはガレている(岩石がゴロゴロ転がっている急斜面)ため、下山の際は特に注意しましょう。
距離標識も整備されています。
振り返ると、標高がかなり上がったことが分かる景色になってきます。
植生がブナからダケカンバに変わります。お迎えダケカンバが最初に現れます。
急登は続きます。
振り返ると、白山が見えます。その手前に山頂だけ見えているのが、荒島岳です。
急登の終わりを告げるコロンブスピークが見えてきます。
しかし、コロンブスピークまでは、まだまだ急登が続きます。
振り返ると、既に絶景が広がります。
時たま、能郷白山の山頂が視界に入ります。
開けたコロンブスピークに到着です。標高の1,492mを年号にすると1492年、この年はコロンブスがアメリカ大陸を発見した年であることから、それが命名の由来となっています。
コロンブスピーク以降は、緩やかな登山道となります。
能郷白山の山頂が近づいてくるとともに、視界の青空が広がってきます。
振り返ると絶景が広がります。白山や荒島岳が見えます。
ダケカンバの群生地に入るため、頭上に充分注意しましょう。臥龍ダケカンバや臥龍通と名付けられた樹木もあります。
山頂までもう少しです。
振り返ると、歩いてきた登山道の映える絶景が広がります。
山頂に到着です。
山頂を示す柱型の看板があります。
三角点は、看板のすぐ近くにあります。
山頂には、広いスペースがあります。
ベンチなどの座る場所はないため、休憩する予定の場合、レジャーシートがあると便利です。
山頂からは、絶景が広がります。北側方面には姥ヶ岳や白山、荒島岳が、東側方面には御嶽山が見えます。
山頂から200mほど進んだところにある、奥の院まで足を延ばしましょう。
谷に吸い込まれそうな道を歩きます。
奥の院までの道のりは、歩きながら絶景を楽しむことができます。
岐阜県側からの登山道へ続く分岐があります。
時期によっては、お花畑が広がる場所でもあります。
奥の院に到着です。
ステンレス製の祠となっており、寄進されたお札や木像などが納められています。また、非常時用のレスキューBOXもあります。
山座同定盤もあるため、山々を眺めるのがより楽しめます。
奥の院からも絶景が広がります。御嶽山、金草岳や冠山、遠くには越前市の街並みまでが見通せます。
最後に
ごみは持ち帰るなどのマナーを守り、安全に気を付けて登山を楽しみましょう。
山の最新の情報は、登山の投稿サイトなどで直前に確認しておくと安心です。